こんにちは。えーそんです。
台風のシーズンってビニールハウスで家庭菜園をやっていると、本当に心配になりますよね。
- ビニールハウスが飛ばされないかな?
- DIYで建てた簡易ハウスでも耐えられるのかな?
- ビニールを剥がすべき?でも剥がしたら作物が守れない…
そこで今回は、ビニールを剥がさずに台風を乗り切った体験談を紹介します。

自作した中古ハウスが台風で壊れないか心配でした
実際にやった台風対策やその結果、そして次回に備えて気づいたことをまとめました。家庭菜園でビニールハウスを使っている方の参考になれば嬉しいです。
- 台風接近前の対策
- ビニールを剥がさず乗り切った方法
- 次回に向けた改善点
台風でビニールハウスはどうなる?
台風が来ると、ビニールハウスはどうなるでしょう。
過去の実例から見ていきましょう。
ハウス倒壊のリスク
実際に過去の台風では、多くのビニールハウスが倒壊する被害が報告されています。
たとえば2024年の台風10号では、宮崎県内各地でビニールハウスの倒壊が相次ぎ、農業施設に大きな被害が出ました。


農作物被害
農作物も無事では済みません。
強風でなぎ倒される。洪水による被害も発生しかねません。


台風前にやった5つの対策
そしてある時、僕がハウスを立てて初めての台風の予報が出ました。
ですが、台風予報って前もって進路から判断するものですよね。
今回の台風は【いきなり台風】と呼ばれて、発生してすぐに上陸する速攻型台風(自分で命名しました笑)でした。



早く対策しなきゃ!
そんな時間の余裕がない中でも、できた5つの対策を紹介します。
- 支柱・止め具の点検
- ビニールの裾直し・補修
- ハウスバンド・らせん杭の確認
- 周辺の片付け・飛散防止
- 果樹棚の補強
1.支柱・止め具の点検
支柱に錆、曲がり、グラつきがあるとそこから壊れていく可能性が高くなります。
パイプや止め具も錆で腐食していないかもチェックしましょう。



押してみたりしましたが、しっかり固定されていました
点検箇所 | チェック内容 | 状態 | 評価 |
---|---|---|---|
支柱 | 錆・曲がり・グラつきがないか | 錆は多少あり 曲がり・グラつきなし | |
パイプ止め具 | 緩み・錆が出ていないか | 錆あり。固定は問題なし |




ナットなどはすぐに錆つくので、錆止めスプレーで防止しておいた方が良いですね。


2.ビニールの裾直し・補修
密閉されたハウスの場合
ビニールハウスの裾がバタつくと、風にあおられて めくれ上がり → 大きな力が加わる → 破損 につながる危険があります。
また、小さな穴でもそのままにしておくと、裂け目が広がりやすくなるため注意が必要です。
ビニールを閉じてる場合は、すき間から風が入らないようにしましょう。



僕のハウスはサイドは締め切ってないので、バタつかないように捲ることにしました
点検箇所 | チェック内容 | 状態 | 評価 |
---|---|---|---|
ビニール | 穴はないか | 穴なし | |
ビニール裾 | バタつかないか | 捲って処置 |









密閉することはできないので風の抜け道を増やしました


3.ハウスバンド・らせん杭の確認
ハウスバンド1、らせん杭2で補強していても、緩んでいたら効果は発揮できません。
らせん杭にハウスバンドがしっかり固定されているか確認しましょう。
僕はハウスバンドを引っ張り、杭からはずれないか確かめました。




しっかり固定したつもりでしたが、1本はずれた部分がありました。



台風接近前に気づけてよかった
点検箇所 | チェック内容 | 状態 | 評価 |
---|---|---|---|
ハウスバンド | ゆるみはないか | 1本はずれたが修正済み |




らせん杭の打ち方の手順(動画)はここをクリック
4.周辺の片付け・飛散防止
ハウス周辺は何かと作業道具や資材を置きがちです。
それらが飛散しないように、片付けておきましょう。









自動水やり機を分解して小屋に片付けました
点検箇所 | チェック内容 | 状態 | 評価 |
---|---|---|---|
ハウス周辺 | 飛散物はないか | 自動水やり機を片付け |
5.果樹棚の補強


作物の被害を抑えるために、果樹棚3にも補強を行いました。
サイドが解放されていて、風を受けやすいので枝を保護しなければなりません。
と言っても時間がなく、かなりやっつけですが。笑


家にあったガーデニング用の針金で抑えようとしましたが、負担がかかるので枝を強く縛れませんでした。
点検箇所 | チェック内容 | 状態 | 評価 |
---|---|---|---|
果樹棚 | 枝は折れないか | 針金で縛る |



正直、ゆるゆるで効果があったのか・・
他にいいものはないか探してみたら「ビニタイ」が良さそうだったので、次回試してみたいと思います。


ビニールを剥がす?剥がさない?判断基準
台風前のビニールハウス管理で必ず悩むのが 「ビニールを剥がすか、そのままにするか」。
これは一概に正解があるわけではなく、環境・構造・時期・作業条件によって変わると思います。
一般的には次のように言われています。
- 剥がす場合:骨組みを守れるが、作物は雨風にさらされる
- 剥がさない場合:作物は守れるが、骨組みに大きな負担がかかる
つまり「ハウスを守るか」「作物を守るか」で判断が分かれることが多いです。
では、僕がそのままにすると判断したポイントを紹介します。
- 剥がす時間がなかった
- 果樹棚を優先
- 補強を十分に行っていた
剥がす時間がなかった
今回はいきなりだったので、充分な時間がありませんでした。
剥がそうとした時には、すでに風が出始めていいました。
ビニールは大きな1枚ものです。したがって少しの風でも大きな影響を受けます。
無理に作業すると、怪我や余計な被害が発生すると判断しました。



ビニールをはるのも、剥がすのも風がない時に行うのが鉄則です
果樹棚を優先


中にはぶどう棚があり、完全にビニールを剥がしてしまうと作物が直接雨風を受けてしまいます。
そこで、できるだけ補強して被害を減らす方を選びました。
補強を十分に行っていた
今回の台風の進路と予報から大型の台風ではなかったため、次の台風に備える“実験”と位置付けました。
中古ハウスで立てたのもあって補強を元々念入りにしてありました。



近くの農家さんに補強を褒められたこともありました
以上の理由からそのままにしておきました。
なので、剥がす、剥がさないの判断はいろんな条件を加味して自分で判断するしかありません。
ぶどうが収穫期ではなかったので、仮に今回時間があれば剥がしていたと思います。
台風通過後の結果
今回の台風では、結果的に無事に耐えることができました。
幸い、進路や勢力の影響もあり、思ったより強い風にならなかったことも要因としてあります。
それに加え、直前に行った対策と元々の補強が効いていたことで最小限に抑えることができたと感じています。
- 台風が予想より弱かった
- 事前の補強が機能した
- 風の抜け道を作った
次回に備えたい改善点
今回の経験で、また台風が来た時に備えたい改善点を自分なりに整理しました。
次回に備えたいこと3点
- 風速計の設置
- カメラの設置
- 補強の増強
風速計の設置


予報風速と実地では風の強さは変わると思います。
なので、なんとなくではなく数字でデータがあれば判断しやすいなと感じました。
完璧に把握はできませんが、目安にはなると思います。
カメラの設置


風が強い日にハウスがどうなっているか、カメラで確認するのもおもしろそうですよね。
ビニールやハウスの状態、ついでに作物の監視もできるのでこれは導入したいと考えています。
Switch botで揃えると管理しやすそうですね。


補強の追加


改めてハウスの構造を観察してみて、ハウス天井部分の補強が弱いなと感じました。
いろいろありますが、タイバー補強6の設置なんか良さそうですね。



構想を頭の中で考えるってワクワクしますよね!
まとめ
今回は家庭菜園ビニールハウスでビニールを剥がさずに台風を乗り切った体験と行った対策を紹介しました。
- 台風前には、ビニールハウスと作物を守るための準備と点検をしておく
- ビニールを剥がすか、そのままにするかはハウスの状態や作物の状況で判断する
- 台風通過後は、結果を振り返って次に活かせる改善を考える
今回の体験が、家庭菜園でハウスを使っている方の参考になれば嬉しいです。
- ハウスバンドとは、ビニールハウスのフィルムが強風でバタつくのを防ぎ、破れを防ぐための帯状の資材です。 ↩︎
- らせん杭とは、らせん状の羽根が付いた杭で、ネジのように土にねじ込むことで固定する構造 ↩︎
- 果樹棚とは、ブドウやナシなどの果樹を栽培する際に、枝を支えるために設置される棚のことです。 ↩︎
- 「ピンコロ」とは、主に建築や外構工事で使用される、サイコロ状の石材やコンクリート製品のことです。 ↩︎
- 筋交(すじかい)とは、建物で柱と柱の間に斜めに入れる補強材で、地震や風などの水平力で建物が変形するのを防ぎ、耐震性や耐風性を高める役割があります。 ↩︎
- ビニールハウスのタイバー補強とは、積雪や強風によるハウスの倒壊・変形を防ぐために、ハウスの内部に逆T字形またはX字形の補強パイプを取り付ける補強方法です。 ↩︎
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