ぶどうの葉に害虫発見!放置NGの理由と対策まとめ

ぶどうの葉に害虫被害が発生したことを伝えるアイキャッチ画像。放置NGの理由と対策をまとめた記事用。

今回、植え付け2年目の巨峰の樹に害虫が発生しましたので、放置NGの理由と対策を紹介します!

疑問 ぶどうの葉に幼虫がついていたけど、これって放置して大丈夫?殺虫剤はどれが良いの

こんなお悩みを解決します

結論 放置は危険。捕殺か殺虫剤で対策

被害が大きくなる前に早めに対策しましょう。翌年以降の生育にも大きく関わります。

それではどうぞ!

目次

害虫の種類と発見時期

梅雨明けした7月初めのこと。植え付け2年目の”巨峰”のお世話をしにいくと
葉に直径5mmほどの穴を発見

ぶどうの葉に小さな穴が複数あいた虫食い被害の様子
ぶどうの葉に小さな穴が複数あいた虫食い被害の様子

パッと見、害虫は見当たりません。

「おかしいなぁ」と思いつつ、同じような状態の葉が何枚もあるわけです。

じっくり葉裏を観察すると・・いました!!!

ぶどうの葉に潜む幼虫が葉を食べている様子のクローズアップ写真

かなり小さい幼虫です。色も葉と同化してます。

視力1.0以上はある私の目でも認識が難しい

この幼虫のことについて調べました。

どうやらコスズメという蛾の幼虫みたいです

https://www.insects.jp/kon-gakosuzume.htm

放置するとどうなる?コスズメ幼虫の被害とは

放置による具体的な被害内容

  1. 葉の食害(特に若葉)
    幼虫はぶどうの葉を広範囲にかじりとる

大型の終齢幼虫(5〜8cm級)になると、1日で複数枚の葉を食べ尽くすことも。

被害が進むと葉脈だけが残る「レース状」になった葉が増加。

  1. 光合成能力の低下
    葉が減ることで光合成量が激減。

結果として果実の肥大不良・糖度不足が起こる。

若木の場合、枝の成長が阻害され、翌年の花芽形成にも悪影響。

  1. 樹勢の低下
    栄養が枝や果実に回らず、樹全体が弱る。

他の病害(うどんこ病、ハダニ、褐斑病など)への抵抗力も落ちる。

特に注意すべきケース

新梢の葉に集中発生:果房や主枝に近いため、翌年以降の成長に深刻な影響。

発見が遅れると土中に潜って蛹化→次世代の発生:2化性(年2回)あるため、1匹でも成虫になれば再発生リスクが高い

恐ろしいですね。幸い幼虫段階なので、大きくなる前に対策します。

幼虫の駆除方法|家庭でできる実践例

捕殺する場合

規模が小さい家庭菜園レベルなら目視で見つけて除去が一番確実でしょう。

私は巨峰2本植えておりこちらの方法を選択

とはいえ前述した通り、かなり小さいので見つけるのに苦労します

いざ実践。幼虫には申し訳ないですがぶどうハサミのピンセットでつまみ処理。

ぶどうの葉を食害していた緑色のコスズメ幼虫を捕獲した様子

1枚の葉に1〜2匹。一株で20匹近く処理。

処理しているとハウス内を飛び回るコスズメを発見!

ビニールハウス内に侵入したコスズメの成虫(蛾)

2匹いました。この子たちが卵を産み付けたようですね。

棒で威嚇してなんとか2匹ともハウスの外に出してあげることができました。

幼虫退治を2〜3日繰り返し処理しているとあらかたいなくなりましたが、まだポツポツと生き残りはいるようです。

安全に使える殺虫剤とは?BT剤のメリットと注意点

念の為、農薬を散布することに。

目視で捉えられない幼虫や他の害虫予防も兼ね農薬を散布

様々な農薬がある中、発生初期、安全性の観点で

”住友化学 殺虫剤 ゼンターリ顆粒水和剤 BT水和剤 100g”

BT水和剤「ゼンターリ」の製品パッケージ写真

こちらを使用

即効性はありませんが、初期段階の幼虫にはこれで充分と判断。

また有効成分が「天然由来の微生物」

有効成分は:Bacillus thuringiensis(BT菌) aizawai株

この菌は自然界の土壌や植物にも存在する無害な土壌細菌。

害虫の腸内でだけ毒素を発現し、哺乳類・鳥類・魚類・植物には作用しない。

人が触れたり口にしても、人体の腸内には受容体がないため全く影響がない。

安全性もgood

葉焼けのリスクを減らすため、夕方の涼しい時間帯に散布

続いて農薬散布の安全装備

用意した装備は

・防護マスク(防じん・防毒) 粉剤や液体の吸引防止。活性炭入りタイプなら農薬臭も軽減。

・ゴーグル or 顔面シールド 目への飛散防止。とくに風がある日や葉裏散布時に必須。

・ニトリル手袋(使い捨て or 厚手) ゴムより耐薬性が高く、農薬が染みにくい。サイズフィットが大事

装備を整え噴射機で散布します。

丸山製作所の背負い式噴霧器「霧王 MS5901D-20」

風上から噴射し葉全体にしっかり散布したら終了。

散布した後の様子です

農薬を散布した後のぶどうの葉に薬剤のしずくが残る様子

今後の予防と対策は?

今回の経験から、以下を心がけるようにしました。

  • 葉の裏まで定期的にチェック
  • 梅雨明けごろは重点観察
  • 発生初期にBT剤を散布して予防

害虫との戦いは地道な観察から。大切なぶどうを守るためにも、早め早めの対応を心がけていきたいです。

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